ぱりぽり食感楽しいきゅうりは食卓の人気者♪
その一方で「世界一栄養のない野菜」としてギネス入りもしています。
果たして本当に食べる価値の低い野菜なのでしょうか?
きゅうりの栄養と効果効能、選び方、保存法などをご紹介します。
「世界一栄養のない野菜」で嬉しくないギネス入りしてしまった
きゅうりですが、ちょっとかわいそうな誤解なんです。
「Least calorific fruit」というジャンルでギネス登録されており、
正確に訳せば、「栄養」ではなく「カロリー」が少ない果実です。
カロリーが少なければ栄養も少ないと思われがちですが…
ん~、そうですね、確かに栄養も少ないのですが(^^;)、
でもいろんな健康効果を持っている優れた野菜の一つです。
きゅうりの名誉回復のためにも、その優れた面をご紹介したいと思います。
栄養と効果効能
まずはその栄養と、健康や美容への効果効能についてお話しします。
優れた水分補給食材
胡瓜の95%は水分です。
その点から見れば栄養が少ないとの悪名も納得できます。
ただ、この水分ですが、毛細血管を通り抜けることができるほど
粒子が細かくて体の隅々まで行きわたらせることができるんです。
きゅうりには体を冷やす効果があるので、
暑い夏には体の火照りを取り除き、夏バテ予防に効果的です。
ダイエットに最適食材
以下のような理由から胡瓜はダイエットに貢献してくれる食材です。
- カロリーが低いです。
- ホスホリパーゼという脂肪分解酵素が含まれています。
- 食物繊維も豊富なので便秘解消に役立ちます。
- ぱりぽり食感がしっかりしているので「食べた満足感」があります。
- カリウムが豊富で体内でナトリウムを排除するためむくみ改善に効果的です。
またカリウムはダイエットだけでなく血圧を下げる効果も期待できます。
美容に貢献食材
顔に胡瓜スライスを貼り付けてパック。
そんな姿を昔はよくテレビで見たものです。
そのため私もきゅうりはビタミンCが多い野菜なのかと思ってました。
実はそれほどでもないんです。
そういえば最近あまりきゅうりパックの映像って見かけないですね。
もっと科学的裏付けのある美容成分たっぷりの
フェイスマスクにとってかわられたようです。
でもきゅうりには優秀な美容効果の栄養素が含まれているんですよ。
最近注目のシリカというミネラルです。
シリカには肌、爪、毛髪の老化防止や修復作用があります。
また、きゅうりは淡色野菜ですが、
皮の濃い緑部分にはβ-カロテンが豊富に含まれています。
β-カロテンは体内でビタミンAに変わり、
肌や粘膜の健康維持に効果を発揮します。
その他にも期待できる健康効果が
ヘタ部分にククルビタシンという成分が含まれています。
ククルビタシンには、なんと、抗がん作用があるそうです!
また胃の調子を整え、腸を活性化する働きもあります。
ククルビタシンは苦みがあるため昔は「アク」と考えられていました。
そのためよくヘタ部分を切ってすりすりし、
出てくる白い部分を洗い流していました。
最近のきゅうりは品質改良で昔ほどアクがないので
そんな処理自体知ってる人も少ないかも。
でも実はそんな健康効果が期待できる成分だったんですね。
選び方
- 色が濃い緑のもの。
- トゲトゲがあるもの。
(食べる時トゲトゲが気になる場合は板ずりします。
塩を振ってまな板上で転がすとトゲが取れ色も鮮やかになります) - ハリとツヤがあるもの。
- ヘタ部分が瑞々しくしなびてない、新鮮なもの。
- 曲がっているのは品質に問題ないのですが、
太さは均一のほうがいいです。
太さが不揃いなきゅうりは下の方に水分がたまり、
上や中間部分はすかすかしている場合があります。
保存法
きゅうりはあまり日持ちがしない野菜です。
しかしながら、保存法を工夫することで長く楽しむことができます。
冷蔵
きゅうりは乾燥に弱いです。きゅうりを洗ったら水気を拭き取ってラップします。
または、いったん新聞紙かキッチンペーパーで包むとよりいいです。
紙で包むことで自らの呼吸で紙が適度に湿り、水分調整できます。
包んだあとは乾燥しないようビニール袋に入れます。
このビニール袋ですが、ポリ袋よりレジ袋のほうがいいです。
なぜかというときゅうりは呼吸できるよう通気性も必要だからです。
あのしゃらしゃらしたレジ袋だとわずかながらにきゅうりが呼吸できるんです。
ポリ袋の場合は口を完全に閉じないで呼吸できる程度に口を開けておくといいです。
きゅうりは低温に弱いので野菜室に保存します。
水分が多いのでチルドルーム等温度が低いところに入れると霜焼けしちゃいます。
野菜は畑になっている状態で保存すると持ちがよくなります。
きゅうりの場合は、ヘタを上にぶらさがって実っているので、
保存もヘタを上に保存するのが好ましいです。
牛乳パックかペットボトルなどの上部を切り開いたものに立てて置くといいです。
これで4~5日は新鮮な状態で保存できます。
冷凍
きゅうりって冷凍保存できるんですよ!
生の切り立てほどパリパリするわけではないですが、
ちゃんとぱりぱり歯応えも残ってます。
薄切りや細切りにして、ジッパー付き袋に入れます。
アルミトレーになるだけ重ならないよう広げて置き、凍らせます。
食べる時は冷蔵庫に移し自然解凍で。
軽く塩もみしたきゅうりって感じになります。
酢の物に利用したり、ポテトサラダに入れるといいです♪
予め塩もみして水気を絞って冷凍する方法もありますが、
食感を少しでも残したい場合は塩もみせず
スライスしただけで冷凍のほうがいいです。
私は酢の物でもポテトサラダでもパリパリ感が
残っている方が好きなので、塩もみなしカットのみで冷凍します。
これでまとめ買いも怖くないですね(*^m^*)
その他
ピクルスも長期保存できるのでオススメです。
まとめ買いしたときに新鮮なうちにピクルスにしておけば、いつでも食べれて便利。
私は半年~一年分くらいまとめて作っちゃいます。
作り方は簡単で寿司酢やかんたん酢に胡椒、ナツメグ、クローブなど
お好みのスパイスを加え、スティック状に切ったきゅうりを投入するだけ。
ピクルス液にも胡瓜の水分が出るので液が柔らかくなり美味しくなります。
ただ液が薄まるので追加や繰り返しの利用はNGです。
常温でもいいのかもしれませんが、やはり冷蔵庫で保存したほうが長く持ちます。
おすすめきゅうりレシピ
きゅうり入り冷や汁
冷や汁ご存知ですか?
冷たい味噌汁です。夏に食べると美味しいんですよねー。
これにきゅうりスライスを浮かべると食感楽しく、食欲ない夏でも食が進みます。
(きゅうりのククルビタシンには食欲増進作用もあります)
また、前述の通りきゅうりには体を冷やし夏バテ予防効果がありますが、
味噌の大豆に含まれるビタミンB1も疲労回復や夏バテ効果があります。
夏にオススメの組み合わせです。
きゅうりと豆腐の冷製ガスパチョ
体を冷やすきゅうりと疲労回復のビタミンB1が豊富な大豆製品の豆腐を使って、
夏バテ予防におすすめの冷製スープです。食欲なくてもごくごく飲めて元気復活します。
材料:きゅうり100g、絹ごし豆腐100g、豆乳150㏄、
<A:チューブのおろしにんにく、粉コンソメ、塩、胡椒>各少々
- きゅうりと絹ごし豆腐を適当にカットしてミキサーに入れます。
- 豆乳と【A】を加え、滑らかになるまでミキシングします。
- きゅうりの皮部分か刻みパセリなどをトッピングするとよりキレイです♡
※加熱しないので刺激の強い生にんにくは使わないほうがいいです。
チューブならOKです。
※氷を入れてもいいのですが、薄まるとおいしくないので、
予めカップを冷凍庫で冷やしておくとヒンヤリおいしくいただけます。
きゅうりのビール漬け
夏といえばビールの美味しい季節(笑)
残ったビールを使ってきゅうりのビール漬けもおすすめです。
胡瓜(5~6本)を食べやすい形に切ってビニール袋に入れます。
塩大匙1、砂糖大匙2、ビール100㏄を加え、空気を抜いて口を縛ります。
あとは冷蔵庫で1~2日寝かすだけ。
ぽりぽりと浅漬けみたいでおいしいです♪
きゅうりとベーコンの卵閉じ
生で食べるイメージが強いきゅうりですが、加熱してもおいしいです。
中国のお友達は生で野菜を食べないのできゅうりも火を通すと言ってました。
きゅうりとベーコンの卵閉じは簡単で美味しいです♪
材料:きゅうり1本、ベーコン50g、卵1個、<塩、胡椒粉、コンソメ>各少々
- 乱切りにした胡瓜とベーコンをフライパンで炒めます。
- 塩コショウと粉コンソメで味をととのえます。
- 最後に溶き卵でさっと閉じます。
卵が完全に固まらず予熱で固まる程度で火を止めるのが
おいしく仕上がるポイントです♪
知っ得。栄養価を10倍UPさせる方法
きゅうりをぬか漬けにするとぬかのビタミンB1が
浸み込んで含有量が増えます。
10時間漬けると5倍、24時間後には10倍になるそうです。
乳酸菌も一緒に取れて疲労回復効果もUPですね♪
ちなみにきゅうりや人参に含まれるアスコルビナーゼは
ビタミンCを破壊すると今まで言われてきました。
そのためミックスジュースなどビタミンCを含む素材との
組み合わせは調理法に考慮が必要でした。
しかし最近の研究結果で、破壊するのではなく
還元型ビタミンCから酸化型ビタミンCに変化させる
のだということが分かってきました。
この変化は体内でも起こり、酸化型でも還元型でも
体内ではほとんどが還元型として存在するそうで、
ビタミンCとしての効力はどちらで摂取しても同じと思われます。
つまり食べ合わせはあまり心配する必要はないようです。
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